身近な「時間と心のゆとり」アドバイザーのあつやです。自分自身が時間をうまく活用できなくて困ったり、あがり症・人見知り・引っ込み思案で悩んだりゆとりがなかった経験から、専門の心理学や時間学の知識を活かして、ブログやHP・SNSなどで解決策を共有したり、本や小冊子で伝えています。
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「この先の予定」と「約束の時間」
そして別の意味で気になるのが「この先の予定」と「約束の時間」です。
この2つは「忘れてはいけない」ということで頭の片すみにいつも居すわるものです。
対処法は簡単で、手帳や時計などの「時間ツール」にまかせるということです。「いつ何があってどうする」といったことをいちいちすべて記憶していたら、頭のキャパシティがいくらあっても足りません。すべて一冊の手帳に書き込んでしまい、時計やアラーム、タイマーなどのリマインダーを使って、その時刻や時間をコントロールしましょう。そのために紙の手帳に一元化することが大切です。
いずれにしても、これら「時間ツール」にまかせて「その日、その時」まで頭や心の中をすっきりさせてしまいましょう。
あわせてデスクまわりもすっきりさせておくと効果的です。
「タスク」を自働化、習慣化し、あれこれ考えなくてもすぐに取りかかれるようにする
とにかく取りかかるまでの時間を短くし、素早いスタートを切るには「考えないこと」です。私は考えなくてもよいほど簡単な仕組みを使って「タスク」をさばいています。道具もどこにでもあるものなのですぐに始められます。一度ためしてみてください。
用意するものは、
Ⓐ1日から31日までのラベルを貼った 31枚のクリアファイル。
Ⓑ4月から3月(年度単位で使う)までのラベルを貼った12枚のクリアファイル。
Ⓒ「INBOX」「31DAY」「TODAY」「WAIT」のラベルを貼った立てる4つのファイルボックス。
です。
Ⓐ先ほどの「タスク」の準備のところでお話ししたように、仕分けした「タスク」を一件一葉でクリアファイルに入れておきます。そして「INBOX」に立てておきます。
Ⓑ「タスクリスト」「手帳」で「スタートライン」「デッドライン」を確認しながら、この1か月で作業するタスクを1日から31日までのラベルを貼った31枚のクリアファイルに入れていきます。そして「31DAY」に立てておきます。そのとき、1か月以上先のタスクは、4月から3月(年度単位で使う)までのラベルを貼った12枚のクリアファイルに入れます。
Ⓒ毎日(できれば前日の帰りがけ)該当する日のラベルが貼ってあるクリアファイルからタスクファイルを取り出し、「TODAY」ボックスに入れます。できればその日に手をつける順番に左手前から並べておきます。
Ⓓ当日は朝から手前のタスクファイルから順に手に取り、作業を始めていきます。自分との約束として手帳に「タスクの時間」としてロックした時間になったらアラームやリマインダーの合図とともに作業を開始します。これで必ず取りかかれます。
Ⓔ作業が終ったら、「アウトプット(納品)」「ファイル(ストック)」「不要(廃棄)」のいずれかで処理し、手もとから消し去ります。
Ⓕ相手に渡して「返事待ち」のものは「WAIT」ボックスへ、作業が終わらずに「ペンディング」にするものは次の作業日を決め、「31DAY」ボックスの該当する日にちのタスクファイルへ入れておきます。
Ⓖこのように作業をすすめ、「TODAY」ボックスのタスクファイルがすべてなくなったら本日の作業は終わりです。
このようにすると、机上に「タスク」が残らないのですっきりします。
やっている作業のスピードを落とさない・中断させない
作業のスピードを落とす「中断」には、あらかじめ対処しておくこと、つまり「打てる手は打っておく」ことが大切です。
中断の原因はおもに「人」と「モノ」が多いのですが、パターンとしては、
Ⓐ自分がやっていなかった場合。(準備不足)これは、全体が見えていない状態、あるいはゴールが見えていない状態で自分が原因で作業が中断してしまうことです。
Ⓑ相手がやっていなかった場合。(ダンドリ不足)これは相手に作業を依頼する際、納期、全体像、イメージ、予定、作業内容が伝わっていないことから起こります。
Ⓒ相手がいなかった場合。(コミュニケーション不足)これは単純に予定の確認が不足していたということです。
Ⓓトラブルで作業がすすめられない場合。(見込み不足)トラブル自体はある程度仕方ないのですが、かなりの部分は事前に手を打つことにより回避できます。予測可能なトラブルやクレームなどはあらかじめ対処しておき、エラーやトラブルの連鎖を防ぐための「フェールセーフ」という連鎖を断ち切る手を打っておきます。
Ⓔモノがない場合。これは「そのもの自体調達していない場合」は論外ですが、「あるけれど見つからない」という場合は、「探し物をしなくてすむ」ようにしておくことです。
Ⓕモノはあるけれど使えない場合。これはしっかりメンテナンスをしておくか、メンテナンス自体しなくてよいモノを使うことです。
基本的にはこの6パターンですが、それぞれある程度未然に防ぐことができます。「ゴール」と「ゴールまでの道すじ」「通過点」のイメージをしっかりと持ち、準備することやモノの確認、人の手配などをチェックリストで確認しましょう。
それでも解決できないときは、「最善の策がとれないならば次善の策」と気持ちをシフトします。そして必要な判断をし、立て直しながらすすんでいきます。決してそのまま立ち止まって中断した状態にしないようにしましょう。
モノへのアクセスタイムを減らす
「モノはあって使えるのだけれど、使うまでに時間がかかる」という性質の課題には「アクセスタイムを減らす(選ばない・迷わない)」という仕組みで対応しましょう。
一つひとつは今まで言われてきたことなのですが、これを5つ組み合わせることによって作業のスピードが格段にアップします。だまされたと思って実践してみてください。
「モノを減らすこと」(整理)
手順としては、まず初めに「モノを減らすこと」(整理)から始めます。目的のアイテムを素早く見つけるためには、相手をするモノの総数を減らし、見つけやすくすることが第一歩です。
モノが多ければそれだけ探すのに時間がかかります。同じ機能のモノがたくさんあれば、「今日はどれを使おうか」と迷います。また、不要なモノは「雑音」となり、目的のモノを隠してしまうこともあります。まずは、すべてのアイテムを机に出し、不要なモノをなくし、同じ機能のモノは1つにしぼるという作業をし、相手にするモノ自体の数・種類を減らしましょう。
これは昔から「整理」と言われていることですが、オフィスの机上や引き出しなどでもなかなかうまくいかないのではないでしょうか。とにかくここから始めてみましょう。
「定番・定量・定位置」(整頓)
次に「定番・定量・定位置」(整頓)です。整理をしてモノを減らしても、それをキープするのはなかなかたいへんなものです。
人間は心配性なので、必要以上に予備、つまり「ストック」を持ちたがります。これは本能的なものなのでなかなかやめることができません。
私はこれを「定番」と「定量」という2つの仕組みを使ってコントロールしています。
使うアイテムをなるべく汎用性のあるものや手に入れやすいものを使うようにし、使い切っても、あるいはこわれても大丈夫という安心感のある状態にします。次にストックは「1つ」「1箱」「1冊」というように決め、必要以上にストックしないようにします。ストックを使い始めたら次のストックを用意すれば大丈夫という安心感を持つようにします。これだけでモノの数は減っていきます。
そして肝心なのは「使ったら元に戻す」ということです。モノは「何かをするために使う」ので「使いたいときにない」と困ります。前回使ったモノを元に戻していないと、使いたいときにそこにモノがないことになり、どこか別のところから探してきて「別のモノ」を持ってくることになります。するとまた使ってそのままになり、そこが新しい置き場所となってしまって、「別のモノ」は元にあったところからなくなるので、その「別のモノ」を使いたい時には「またさらに別の場所」から「さらに別のモノ」を持ってくるというスパイラルにおちいります。
ですから使ったものは必ず元の位置(定位置)に戻すようにしましょう。
あらかじめ机上や引き出しに「モノの定位置」を決めてしまうとうまくいきます。すると「別のところ」「別のモノ」は不要となるので全体のモノの数が減ることになります。
たとえば職人の道具や料理人の調理器具、大工道具などのように必ず定位置にあれば見ないでもそのモノにアクセスすることができます。
ビジネスマンでも上着のポケットやカバンなどから名刺、手帳、ペン、メモ、携帯、財布、ハンカチなどを見ないで取り出すことができます。そしてもう一歩すすめて、使い終わったらさっと元に戻すということができれば、モノへのアクセスタイムは格段に減ります。まるで「武士の居合抜き」のようですね。要は「整頓」をしましょうということです。
「モノの置き方」(立てる・重ねない・見やすく)
そして三番目に「モノの置き方」(立てる・重ねない・見やすく)ということです。
「書類を探す」というとどういうイメージですか。ちょっと想像してみてください。デスクの上に山積みされた書類の中から一枚一枚書類をめくって探したり、封筒、紙袋、カバン、キャビネットから一件一件探す、なければまた同じところを何度も何度も探す。というイメージがわくと思います。
でもファイルボックスを使って、そして一件一葉のクリアファイルに入れて立てておけば、格段に探しやすくなるのです。書類は寝かせておくと積み重なり、探すのに手間取ります。「あるのに見つからない」こともしばしばです。「木は森に隠せ」というように書類は紙の山の中から探し出せないものです。
また、中身の見えない封筒よりも中身の見えるクリアファイルに一件一葉で書類をまとめておけば、その案件が一発で取り出せるのです。
筆記具も一緒です。ペン立てをガサガサと探すより、4色+1ボールペンを一本だけ机上にペン先を手前にして置いておけば、最短のアクセスタイムとなります。ペン立ても不要かもしれません。
「あらかじめ必要なモノをすべて用意しておく」
そして四番目に「あらかじめ必要なモノをすべて用意しておく」ということです。
作業を始めてから必要なモノを準備するのでは、中断したり、スピードが落ちたりして、またトップスピードになるまでに時間がかかります。先の「居合抜き」で取り出せるモノ以外の必要なモノは最初から用意しておきましょう。
じつはここがポイントです。みなさん上記3つのポイントまたは「ワザ」として持っていることが多いのですが、それ以外のモノを探してタイムロスをすることが多いのです。たとえば、データ、資料、名簿、ファイル、帳簿などがあてはまります。封筒、切手、伝票、用紙、袋、箱などのちょっとしたモノも対象です。
「机上には1つのタスクだけ置く」
最後に、実際に作業するときには、「机上には1つのタスクだけ置く」ことです。
私はデスクの右から左方向へ作業をすすめるようにしています。これから作業するタスクを1つだけ取り出しクリアファイルから机上に取り出します。道具や資料はすべてそろっている状態で作業を始めます。割り込みがあった時は紙に書いて「INBOX」に入れ、淡々と作業を続けます。終了したら左へ流していきますが、作業は雑音が入らないように1つの作業だけに集中します。余計なモノやタスクは机上に置きません。
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