身近な「時間と心のゆとり」アドバイザーのあつやです。自分自身が時間をうまく活用できなくて困ったり、あがり症・人見知り・引っ込み思案で悩んだりゆとりがなかった経験から、専門の心理学や時間学の知識を活かして、ブログやHP・SNSなどで解決策を共有したり、本や小冊子で伝えています。
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3つの読書 人生読書、実用読書、楽しみ読書
読書には3つの種類があります。私は、次の3つの読書に意識的にわけて、それぞれ目的に合わせて楽しむようにしています。
人生読書 「考える読書」
まず最初に『人生読書』です。これは考える読書です。
自分の生き方や人生などについて考える機会を与えてくれる本との出会いがこれにあたり、本を先生・人生の師として、お手本にしたり、型を学んだりすることが目的です。
同時代の本だけでなく、過去の人たちの人生経験も疑似体験できます。これらを参考にして、自分はどう生きるか、今後どうしていくかについてじっくり考えていき、人生を変えるきっかけとなる場合もあります。
実用読書 「答えを出す読書」
次に『実用読書』です。実用読書の最大の目的は、「課題の解決」です。
今、目の前にある課題に対して、世界中の智恵、過去の経験、人類の英知を使って答えを導き出すことができます。
また、本を買うことにより、「時間を買う」、「経験を買う」、「ノウハウを買う」ことにつながり、より短時間で、より効率的に、より高度な答えを導き出すことが可能となります。
マニュアル本やハウツー本、参考書や問題集、ビジネス書や資料集などがこれにあたります。
楽しみ読書 「楽しむ読書」
最後は『楽しみ読書』です。好奇心を満足させたり、想像力をかきたてるような読書です。
たとえば、趣味の本、物語や小説、絵本や童話など、好きなことや興味・関心のあることなどを楽しみのために読むのがこの読書です。いわば「読書自体を楽しむ」ということになるのです。
この読書は、何度もくり返して読んだり、好きなところだけを読んだり、一生その本を手元において楽しむこともできます。まさにライフワークのような読書です。
本の読み方・つき合い方
今日の読書が明日を拓く「本を開くことは人生を拓くこと」
次に、本から学ぶということについて少しお話したいと思います。人から学ぶのと同じように、本は私たちにいろいろなことを教えてくれます。
人から学ぶということは、同じ時代、同じ地域に双方が同時に存在し、時間と空間を共有していることが前提となります。現在では、サイバーネットワークが発達しているので、遠隔での交流ができたりしますが、基本は「時間と空間の共有」が前提となります。
ところが、本は違います。違う時代、違う地域、違う言語などを超えて語りかけてくれます。むしろ、学ぶということにおいては、本が先生になることが多いのではないでしょうか。
そういう意味で、「学び」のトリセツに敢えて「読書」を入れてみました。
私の読書ライフ
本は物語でも実用書でも、「書いた人の人生や体験」を「本という媒体」を通して一瞬にして受け取り、「共有・追体験すること」ができるツールです。
そして著者の人生を追体験、この世にいない人とも逢うことができる、ある意味、時空を超えても伝えることのできる一種の「タイムマシン」である、とも言えるのではないでしょうか。
本は友達、本は先生、そばにいて語り合ったり、人生の師になったりするツールです。
私の読書ライフでキャッチフレーズのように掲げているのが、次の3つです。
①「本を開くことは人生を拓くこと」
本には人々の知識や知恵、経験などがつめ込まれています。それを読むことにより、私たちは、一瞬にしてそれらを得ることができます。ですから、自分の人生を豊かで楽しいものにするために本を読みましょう。
②「本は人に貢献するために読む」
本はただ読んで終わりにするのではなく、インプットした知識、知恵、経験などを実践、アウトプットし、まわりの人たちに貢献していくために読みましょう。
③「本との出会いは一期一会」
本とは、書店の棚、図書館、人からの薦め、書評、広告など、いろいろな出会いがあります。チャンスを逃さない、一期一会のフローと考えましょう。
「目に留まる」ということは、自分が何らかの関心を持っていたり、問題意識を持っているということであり、何かの縁があるのです。ですから、目に留まったらすぐに手に取りましょう。そして、すぐに読み、得られた知恵を実践しましょう。
もしその時に吸収しきれなかったことは、潔くあきらめ、本を手放しましょう。
読書には「正解」や「ルール」はないと思います。それぞれの人がそれぞれのスタイルで楽しめばよいのです。ただ、せっかくこの世に生まれてきて、『本』という素晴らしいアイテムに出逢えたのですから、できるだけ楽しみ、充実した人生の糧にしていきたいものです。
インプット・熟成・アウトプット
学びはインプット・熟成・アウトプットの3つのフェーズ、プロセスが大切です。
まずはインプットです。
見る、聴く、知る、教わる、調べる、やってみるなど、知識の部品を集めるフェーズです。ある程度の部品をあらかじめ集めておかないと次につながらないので、まずは知識を集めてみましょう。
ただし、闇雲に数や量を多く集めるのではなく、ある程度の種類や質の良い知識をバランスよく集めることが大切です。
例えば、昔は出版社が認めた書籍や学会の査読を通った論文など、科学的に根拠のある知識を中心にインプットしていましたが、今ではインターネット、マスコミ、SNSなどで簡単に手に入る玉石混交のデータによりインプットしてしまうことも多くなりました。
筋の悪い知識や誤った知識、信憑性のない知識をインプットしてしまうと、そこから生み出される結果は決して「質の良いもの」になるはずがありません。
ですから、インプットのときにどのように知識を吸収するかが大切なのです。
次に、熟成です。
これは設計図をつくるプロセス、インプットした知識や経験などを融合、つまりフュージョンし、そこから新しい価値を創るプロセスです。
自分の中で、アイディア、発想、想いなどを調味料やスパイスのように加え、調理し、自分なりのオリジナル作品を創造していくのです。
単にインプットしたものを「右から左へ」アウトプットするのでは意味がありません。ただの「受け売り」になってしまいます。これでは「学んだ」ことにはなりません。
実は、学びの楽しさ、醍醐味はこのプロセスにあるのです。興味・関心があることについていろいろと知識を得て、何か新しいこと、誰も知らないこと、自分だけのオリジナルの考えをまとめて熟成させていくのです。こんなに楽しいことはありません。
ここを逃すと「学びの楽しさ」は半減してしまいます。これは先ほどお話した「研究」につながるものなのです。
そして、最後がアウトプットというプロセスです。人に伝えたり教えたりすることにより、自分の学びを固めていくことで、おもに書く・話す・発表するなどの手段で人に伝えていきます。
本を書いたり、講演をしたり、学会などで発表することにより、人の目にふれること、つまり公開することにより、批判を受けたり、質問を受けたりして、「揉んで叩いて」の荒波にさらされるわけです。
これによって、学びが完結するわけです。
習う学び(学習) の究極奥義「勉強術」
私たちにとって一番身近な学びは「習う学び(学習)」です。
そして、習う学びの究極奥義は、「習って、わかって、やって、できて、みんなに伝えて一人前」ということです。
「習う学び」にはコツがありますので、今までみなさんにお伝えした中から、「習う学び」に関する言葉を集めました。これらはかつて私が自分のために「勉強術」として書き溜めていたものです。もともと自分を励ましたり、戒めたりするために書いたものですので、少し過激な表現があるかもしれませんが、ご容赦ください。そしてこれらは、以前に書いた秘伝言書や小冊子でも紹介していますので、もし参考になるものがあれば試してみてください。
心がまえ・姿勢
①勉強は「背水の陣」で臨む。
勉強は「後がない」つまり「背水の陣」で臨まないと、いつまでも身につかない。時間も労力もかけ過ぎないように気をつける。
②勉強は「一期一会」で臨む。
そのことについては「今しか学べない」と思って真剣に学ぶこと。次があると思うと吸収できない。
③勉強すること自体が目的ではない。
勉強すること自体に意味はない。それが趣味であれば別だが・・・。何かをアウトプットする、ゴールのために勉強するのであるから、目的を見失わないようにする。
④100点を取らなくていい。合格点が取れればいい。
100点満点にこしたことはないが、物事を100%吸収するのは大変である。それよりも合格点をとって次のことを学んだ方が学びが豊かになる。
⑤明日テストに出ても必ず解けるように勉強する。
明日テストに出ても、その部分は必ず解けるように勉強する。もう一度やればいいと思っていると吸収されない。
⑥「答え」ではなく「解き方」を学ぶ。
「答え」が合うことではなく、それを導き出すための「解き方」を学び、「いつでも」「何度でも」答えに辿り着くようにしておく。
⑦いつもそのことを考えているようにする。
勉強時間以外もある一定期間はそのことをいつも考えているようにする。そうすると、ゴールや夢にどんどん近づいていく。
⑧「汗の量」は評価されない。「結果」を出した人だけがプロセスも評価される。
途中でかいた「汗の量」は結果を出して初めて評価される。結果を出さない者はプロセスも評価されることはない。
⑨身銭を切って勉強する。
勉強は自分のお金でしよう。どれだけ大切なお金、どれだけ大切な時間かがわかっていないと、きちんと身につかない。
⑩テキストから回収できなかった知識はあきらめる。
テキストから吸収できなかった知識はきっぱりとあきらめてしまおう。自分には縁がなかったのである。そのぐらいの覚悟で学ぶ。
方法
①まずフレームをおさえる。
勉強を始めるときは、まずフレームや全体像をおさえる。そのことにより、地図と同じように自分の勉強している位置がわかるのである。
②参考書は3冊に決める。
参考書は3冊見比べて、同じことが書いてあれば、その分野で必要なことである。それ以外は捨てて、共通項の重要な部分を優先的に吸収しよう。あとはいくつやっても同じことである。
③同じテーマの勉強をまとめてする。
同じテーマの勉強をまとめてやると「共通項」が見えてくる。そこを優先的に吸収すると要点がおさえられる。そして頭の中もすっきりと整理される。
④予習8割、復習2割。
予習中心に勉強するとゆとりができるので、先行逃切りで積極的に攻める。わからないところは、本番で確認する。
⑤まず目次をおさえる。
まず目次を俯瞰して、どのようなことを勉強するか、どのような構造になっているか、どのくらいの配分なのかを確認してから勉強を始める。
⑥テキストは終わったら手放す。
テキストはいつまでも持っていると「いつでも勉強できる」と思ってしまうので、勉強し終わったらすぐに手放す。吸収できなかったことは「また今度」と考える。
⑦興味のあるところから始める。
人間のモチベーションは冷めやすい。興味のあるところからはじめて、とにかく先に進む。
⑧「型」を覚える。
物事には「型」がある。まず先人の知恵である「型」を覚えて、少しずつ自分のスタイルに変えていけばよい。最初から「我流」でいくのは遠回り過ぎる。
⑨道具を使いこなす。
質のよい道具を手に入れ、十分に使いこなすことにより、勉強の効率があがる。
⑩ゴールから逆算してルートやペースを決める。
ゴールから逆算して進むルートやペース配分を決める。決して闇雲に進んでいったりしない。最適なルート、配分が見つかるはずである。
⑪道しるべごとに自分に「こほうび」をあげる。
ゴールまでの途中に「ごほうびポイント」をつくっておく。その道しるべに辿り着いたら、自分に「小さなごほうび」をあげる。それだけでがんばれるものである。
⑫ゆるいスケジュールを立てる。
スケジュールはあまり綿密に立てないようにする。むしろゆるい方が挫折しないですむ。
⑬いいコーチに短期間だけ教えてもらう。
最初の部分はいいコーチに見てもらい、方向性や勘所を教えてもらうと良い。闇雲にはじめても徒労に終わるだけである。
⑭人の時間を買う。
勉強するときは、人の時間を積極的に買おう。参考書、本、セミナー、教材、道具、講師など買えるものはどんどん買って効率よく自分のものにしよう。
⑮まとめて数十時間集中的にそのことを学ぶ。
そのことついて、モチベーションが高いうちに、まとめて数十時間勉強してしまう。どっぷりつかるとなんとなく見えてくるものがある。
つき合い方
①勉強を習慣にしてしまう。
勉強すること自体を「習慣」にしてしまう。3週間ぐらい続けると自然と慣れてくるので、まずはそこまでがんばってみる。
②初めはわからなくても、そのうち紙にインクをたらすように見えてくる。
初めは内容がわからなくても、進めていくうちにだんだんそれぞれの断片がつながっていくので、やがて少しずつ全体が見えてくる。あれこれ考えずにどんどん先に進む。
③勉強は「3日坊主」「7日坊主」「20日坊主」
勉強は慣れたり習慣になるまで時間がかかるので、「3日坊主」「7日坊主」「20日坊主」でよいと考え、少しずつ習慣づけて、まず3日、次に7日、そして20日、と記録をのばしていく。20日間続けば習慣となったといえる。
学びには種類がある
「学び」には種類があります。
一般的には「学習(勉強)」と「研究」の2つの種類に分類されています。つまり「人から習う学び『学習(勉強)』」と「自分で考える学び『研究』」を意識的に区別します。
私はさらにそこに『大人の学び(自由な学び)』という第3の学びを加えて、学びをとらえています。
ではまず、一般的な2種類の学びの違いについてお話ししましょう。
人から習う学び「学習(勉強)」
学習(勉強)とは、「知る」こと、「習う」こと、自分にとって新しい知識や経験を得ることです。言い換えれば、自分にとっての新しい知見を吸収することです。
学校の授業で教わることがこの代表で、「すでに過去に解明され、人類の知識として共有され、体系立てられたものを学ぶこと」「あらかじめ問いと答えが用意されており、解き方を知り、その解法を応用して幅広い問題に対応する力を身につけること」「すでにわかっていること、必ずあるはずのことを『探す』こと」で、自分の中に「インプット」するプロセスなのです。
「勉強になった」という言葉があるように、自分のためになることを学ぶことなのです。
自分で考える学び「研究」
これに対し、研究とは「明らかになっていないものを発見すること」「言語化されていないことやデータ化されていないことなど、未知の領域の発見のため、新しい技術を開発するために行うこと」「先人の研究成果などで学んだことを前提に自分独自の新しい発見や解釈、切り口を見つけること」「勉強を基にして先人が誰も見つけていない新しい何か、知らないことを自分が一番乗りで発見すること」です。
言い換えれば、世の中に存在していないことや、まだ知られていないことを「探る」ということで、「あるかどうかわからないもの」を見つけ出そうとすること、つまり、世の中の様々なことから「これが問題である」というテーマを見つけ出し、問題提起し、その解決策を見つけ出そうとするのが「研究」です。
大切なのは「自分で問いを立てる」という点で、「これまでにないもの」を発見するために、「何を問うべきか」「何に答えをだすべきか」というところから自分自身で考え、未知を探求する、昨日までなかったこと、今まで世界の誰もが知らなかったことを探す、いわば「世界にとって」新しい知識や考え方を与えるものでなければならないのです。
そこには得られた知識を発信するプロセスが含まれ、論文や学会発表という形でアウトプットされるのです。
『大人の学び(自由な学び)』という第3の学び
私は、子どもの頃から学生時代、大学院での研究室生活を経る中で、これら二つの学びを経験してきました。
そして、大人になってから、第3の学びがあることに気づきました。これは今まで経験した「つらい学び」と全く違うものでした。知的好奇心のおもむくまま、自由に楽しく学ぶのです。
自分の中で「いつ、どこまで、どう学ぶか」という学びの三原則というものを決めて学んでみました。
①学びたくなった時に学びたいことを学ぶ(いつ何を学ぶか)
学ぶことは人生の宝さがしです。知的好奇心には賞味期限があるので、好きな時に学びたいことを自由に学ぶことが大切です。
②自分の学びは「100点満点」でなくていい(どこまで学ぶか)
自分のための学びは、学校の勉強と違い「100点満点なんていらない」のです。ゴールや目的は自由に決めてよく、いつでも、どのように勉強してもよいのです。
③学びは「まねび」、真似することから始める(どう学ぶか)
「学び」とは「まねび」からきています。まずは「真似てみる」ところからはじめましょう。基本はこれだけです。難しく考える必要はありません。あとはどのように学んでもいいのです。自分の好きなやり方、手段、方法で学んでいきましょう。