身近な「時間と心のゆとり」アドバイザーのあつやです。自分自身が時間をうまく活用できなくて困ったり、あがり症・人見知り・引っ込み思案で悩んだりゆとりがなかった経験から、専門の心理学や時間学の知識を活かして、ブログやHP・SNSなどで解決策を共有したり、本や小冊子で伝えています。
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⑩人の力を借りて成果を出す仕組み
人の力を借りるというのは、「アウトソーシングする」「時間を買う」のとは少し違った方法です。単に人の力を借りたり、依頼したりするレベルの話だと思ってください。
先の「時間とお金の使い方」のところでは時間を買うことによって「外から時間を持ってくる」「足す」ということができます。道具・手段・サービス・知恵を買う、つまり「時間自体を買う」「サービスや製品を買う」「ノウハウを買う」ことができますとお話ししました。。
でもここでは「ワーク」を減らすという観点で「頼む」「一緒にやる」「知恵をかりる」「成果物をかりる」「人脈をかりる」ということを考えます。
「作業の一部としてのタスク」を頼んで任せておいて、その成果を受け取るという形、「丸投げ」というのではなく、全体の作業の一部を依頼する形があります。
また、作業やアイディアを共有しながら新しいものを創っていく形、つまり、「一緒にやる」形とするとグループワークとしてのメリットがあります。
そして、作業をするときに「手」でなく「知恵」をかりたり、「その人の過去の成果物」を土台にさせてもらったりすることもできます。
またその人が持っている人脈を使って、ダンドリをスムーズにしたり、納品する相手のOKを上手に取っていく方法もあります。
自分一人の力は限られていますので、様々な形でまわりの人の力を積極的に借りましょう。単に自分が楽をするという意味ではなく、よいものを早く創るという意味でとらえましょう。
⑨作業の二度手間を省き、一度で済ませる仕組み
日常的によくあることですが、私たちは作業をしたとき、「二度手間」「やり直し」に直面することがあります。
「二度手間」とは、何か作業をしたときに「モノ」や「人」、「状況」が悪く、一度で済ますことができず、一部または全部をもう一度行うことをいいます。
「人を訪ねたけれど相手が留守だった」「モノを買いに行ったけれど売り切れだった」「行ったらお店が休みだった」「相手にメッセージが伝わっていなかった」など結局もう一度やらなければならないことを指します。
これに対し、「やり直し」は作業をして形にしたにもかかわらず、過不足があったり、間違っていたことにより、もう一度最初に戻って、あるいは途中から行うことを指します。
いずれも作業の前にゴールの確認、相手とのコミュニケーションなどにより防ぐことができるものですが、ついそれを忘れて作業を始めてしまったり、途中の確認を省いてしまったりして、結果的に「二度手間」や「やり直し」となってしまいます。
これらは、「違うゴールへ着く(答えが間違っている)」「ゴールに着かない(答えが出ない)」「ゴールを通り過ぎてしまう(やり過ぎてしまう)」ということになり、どれも満足した結果に結びつきません。
日常的に仕事ではよくありますが、子どもの頃に買い物、お手伝い、テストなどで誰もが経験したことです。
結果的に作業時間が倍以上かかり、成果物も「そこそこ」しかできず、しかも自分も相手も「何かもやもやした気持ち」が残るので、できれば避けたいパターンです。
あたりまえですが、「二度手間」は一度でうまくいかないから二度やることになるわけです。「やり直し」は誰かにやり直しをさせられるからやり直す、つまり、OKが出ないでNGということです。
NGが出ないようにするには、相手とゴールと方向性の共有が不可欠で、相手品質で必要十分のアウトプットをしましょう。やり直すくらいならていねいに、一度に済ませる方が早いのです。
そして、二度手間を避けるには、(これもあたりまえですが)一度で済ませるよう工夫することです。結局それにより、さらにスピードアップします。
具体的な仕組みとしては、
Ⓐ「一筆書きの術」 多くのものを一度に済ます、ついでに済ます。
Ⓑ「分身の術」 何かをしながら別の何かを動かす、タイムシェアリングで二重に時間を使う。
Ⓒ「コミュニケーション不足をなくす」 相手品質でゴールを設定する、相手にゴールと方向性を確認し共有しておく。
Ⓓ「必要十分で動かす」 やりすぎない、むしろ足りないぐらいでよい、相手に「そこまでしなくてよかったのに」と言わせない、モレなく、ダブりなく、過剰品質を避ける、足りなければ相手は追加注文してくると考える。
Ⓔ『「ほつれる前の一針」でリスク回避をする』 ほつれそうなところを見つけたら、手間を惜しまず迷わず一針縫う。
Ⓕ「タスクや人、状況についてあらかじめ確認を入れておく」
という形でアプローチすればたいがいうまくいきます。要はちょっとした「気遣い」と「確認」なのです。
⑧作業を素早く片付け、ものごとを早くアウトプットする仕組み
キーワードは「納期」「品質」そして「自分へのごほうび」です。私はとても単純ですが、いつもこの方法で乗り切っています。
はじめに「納期」です。
「期限を守れない100点は0点以下、提出していないのと同じである」と考えましょう。どんなに完成度が高くても、期限に間に合わなければ意味がありません。評価に値しないので0点にもならないのです。そのことをしっかり頭に入れて作業をしていきましょう。
まずはエンドライン、デッドラインを決めて、手帳に書いてロックしてしまうことから始めます。そして、納期のデッドラインを相手に宣言してしまい「背水の陣」で臨むとよいと思います。
ダンドリとしては、「夜討ち朝駆けの術」でとにかく相手に早く投げること、「お手玉、ジャグリング、ブーメラン、キャッチボールの術」で手待ち時間をつくらないこと、そして相手に少しでも早く返すということが大切です。とにかく納期を大切にしましょう。
次に「品質」です。「相手のお墨付き」つまり「了承」や「OK」を取りつければよいのです。まずゴールを見て、クオリティをコントロールしながら相手とゴールを共有します。完璧主義は不要で、まず60%ぐらいできたら相手に「たたき台」を渡して相談し、方向性の確認をします。そしてすり合わせをしながら残りを仕上げていきます。
品質は相手のOKが出ればタスク終了、「ミッションコンプリート」なのです。ですからテマのかけすぎはムダ、「100%」「完璧」を目指さないことと考えましょう。世の中の大半のことが「100%」や「完璧」を必要としていません。「100%」を実現するためのテマヒマは大きな時間のロスとなります。まずは6割主義で進めましょう。「テマをかけるだけの価値があるもの」だけにテマヒマをかけて、それ以外のことはせず、前向きに他のことをしましょう。
そのとき過剰品質は不要なので、相手の求める品質で出すこと、相手品質で納品し、自己満足のタスクをしないこと、すでにあるものを利用したり、過去のリソースを活用するなどして、最初から作り込みをしないようにすることが大切です。
そして一番大切なが「ごほうび」です。
ミッションが終わったら、自分にごほうびを準備しておきましょう。たとえば次の楽しい予定(ライフ・パーソナル)を入れてしまうなど、モティベーションが上がるような仕組みをつくると次につながり、うまくいきます。
⑦時間泥棒を退治する仕組み
時間泥棒は、おもに「人」、「モノ」、「情報」プラス「五感からの刺激」です。
まず、時間をムダ遣いさせられてしまう「外からの割り込み」によるロスタイムをなくすことが大切です。私たちにとって、三大時間泥棒は「人」「モノ」「情報」です。
人とのつきあい方、モノの持ち方・使い方、情報の集め方・関わり方を整理することによって、時間の浪費が減り、自分時間を格段に増やすことができるようになるのです。
人は訪ねてきたり、連絡してきたりしますので、基本的になるべく「会わない」「電話に出ない」などの対応で断るようにします。どうしても必要なことはもちろん対応しますが、どうでもよいことは断るか後にしてもらうようにしましょう。そういう仕事のやり方であることが浸透すれば、相手も何とも思わなくなります。
モノは置かないようにし、最小限で作業をこなしていきます。机上にもほとんどいらないはずです。情報も必要最小限、最新版だけにしぼり、余計な情報は入れないようにしましょう
まずはそれぞれの重要度を考え、半分に減らしてみましょう。半分に減らしてみてもじつはたいしたことはないことがわかりますし、自分時間が増えたことがすぐに実感できると思います。
そして次に五感からの刺激の割り込みをなくしましょう。人間は五感からの刺激に弱く、すぐに反応してしまいます。見るもの、明るい・暗い、聴こえる音、香り・におい、暑い・寒い、痛い・かゆい、身体の内外からのさまざまな刺激など、ほんの少しの刺激でもすぐに反応し、あれこれ考えてしまうのです。それ自体が時間泥棒となってしまうのです。
ですから要は環境をつくることです。「人は断る」「モノは置かない」「情報は断ち切る」という何もない状況が時間泥棒を遠ざけます。
時間泥棒に対処するには心がまえとして、「捨てる(やめる、断る)」「減らす」「対応する」ということ自体をはっきり決めることです。でももしそれができない場合は「後まわし」「まとめて」「こちらの都合のよいときに」処理します。
その時間をあらかじめどこかに作っておくとよいでしょう。
また普段の生活の中ではやっかいな「時間浪費デバイス」と「夜の時間泥棒」にも気をつけましょう。
「時間浪費デバイス」は時間を決めて使うようにしましょう。
私たちの生活の中にはすでに「時間浪費デバイス」がたくさんあります。
たとえば、テレビ、ビデオ、パソコン、スマホ、携帯電話、ゲーム機などは便利なものですが、時間を決めて使うようにしましょう。
テレビ、ビデオ、インターネット、メール、ゲーム、SNS、ネットショッピングなどは時間があればあるだけ使ってしまいます。
「気づかないうちに時間が経ってしまった」「一度始めるとなかなかやめられない」「ついついクセになってしまう」ということがありませんか?
結局、建設的でない時間を費やしてしまい、後悔したり、自己嫌悪におちいるといった「負のスパイラル」にはまってしまいます。
時間を決めてから始めましょう。
「夜の時間泥棒」に気をつけましょう
夜は時間割や締め切りがないので、「時間泥棒」に会いやすい時間帯です。特に注意が必要です。
テレビ、ビデオ、インターネット、メール、ネットショッピング、SNS、雑誌、電話など「ちょっとだけ」と思って一度始めてしまうと、浦島太郎の竜宮城のようにたちまち時間が過ぎてしまって、「しまった、もうこんな時間!」ということになります。
あなたも経験があると思います。
タイマーやアラームなどのツールを上手に使って、「時間を決めて」始めましょう。
⑥モノへのアクセスタイムを減らす仕組み
「モノはあって使えるのだけれど、使うまでに時間がかかる」という性質の課題には「アクセスタイムを減らす(選ばない・迷わない)」という仕組みで対応しましょう。
一つひとつは今まで言われてきたことなのですが、これを5つ組み合わせることによって作業のスピードが格段にアップします。だまされたと思って実践してみてください。
手順としては
まず初めに「モノを減らすこと」(整理)から始めます。目的のアイテムを素早く見つけるためには、相手をするモノの総数を減らし、見つけやすくすることが第一歩です。
モノが多ければそれだけ探すのに時間がかかります。同じ機能のモノがたくさんあれば、「今日はどれを使おうか」と迷います。また、不要なモノは「雑音」となり、目的のモノを隠してしまうこともあります。まずは、すべてのアイテムを机に出し、不要なモノをなくし、同じ機能のモノは1つにしぼるという作業をし、相手にするモノ自体の数・種類を減らしましょう。
これは昔から「整理」と言われていることですが、オフィスの机上や引き出しなどでもなかなかうまくいかないのではないでしょうか。とにかくここから始めてみましょう。
次に「定番・定量・定位置」(整頓)です。整理をしてモノを減らしても、それをキープするのはなかなかたいへんなものです。
人間は心配性なので、必要以上に予備、つまり「ストック」を持ちたがります。これは本能的なものなのでなかなかやめることができません。
私はこれを「定番」と「定量」という2つの仕組みを使ってコントロールしています。
使うアイテムをなるべく汎用性のあるものや手に入れやすいものを使うようにし、使い切っても、あるいはこわれても大丈夫という安心感のある状態にします。次にストックは「1つ」「1箱」「1冊」というように決め、必要以上にストックしないようにします。ストックを使い始めたら次のストックを用意すれば大丈夫という安心感を持つようにします。これだけでモノの数は減っていきます。
そして肝心なのは「使ったら元に戻す」ということです。モノは「何かをするために使う」ので「使いたいときにない」と困ります。前回使ったモノを元に戻していないと、使いたいときにそこにモノがないことになり、どこか別のところから探してきて「別のモノ」を持ってくることになります。するとまた使ってそのままになり、そこが新しい置き場所となってしまって、「別のモノ」は元にあったところからなくなるので、その「別のモノ」を使いたい時には「またさらに別の場所」から「さらに別のモノ」を持ってくるというスパイラルにおちいります。
ですから使ったものは必ず元の位置(定位置)に戻すようにしましょう。
あらかじめ机上や引き出しに「モノの定位置」を決めてしまうとうまくいきます。すると「別のところ」「別のモノ」は不要となるので全体のモノの数が減ることになります。
たとえば職人の道具や料理人の調理器具、大工道具などのように必ず定位置にあれば見ないでもそのモノにアクセスすることができます。
ビジネスマンでも上着のポケットやカバンなどから名刺、手帳、ペン、メモ、携帯、財布、ハンカチなどを見ないで取り出すことができます。そしてもう一歩すすめて、使い終わったらさっと元に戻すということができれば、モノへのアクセスタイムは格段に減ります。まるで「武士の居合抜き」のようですね。要は「整頓」をしましょうということです。
そして三番目に「モノの置き方」(立てる・重ねない・見やすく)ということです。
「書類を探す」というとどういうイメージですか。ちょっと想像してみてください。デスクの上に山積みされた書類の中から一枚一枚書類をめくって探したり、封筒、紙袋、カバン、キャビネットから一件一件探す、なければまた同じところを何度も何度も探す。というイメージがわくと思います。
でもファイルボックスを使って、そして一件一葉のクリアファイルに入れて立てておけば、格段に探しやすくなるのです。書類は寝かせておくと積み重なり、探すのに手間取ります。「あるのに見つからない」こともしばしばです。「木は森に隠せ」というように書類は紙の山の中から探し出せないものです。
また、中身の見えない封筒よりも中身の見えるクリアファイルに一件一葉で書類をまとめておけば、その案件が一発で取り出せるのです。
筆記具も一緒です。ペン立てをガサガサと探すより、4色+1ボールペンを一本だけ机上にペン先を手前にして置いておけば、最短のアクセスタイムとなります。ペン立ても不要かもしれません。
そして四番目に「あらかじめ必要なモノをすべて用意しておく」ということです。
作業を始めてから必要なモノを準備するのでは、中断したり、スピードが落ちたりして、またトップスピードになるまでに時間がかかります。先の「居合抜き」で取り出せるモノ以外の必要なモノは最初から用意しておきましょう。
じつはここがポイントです。みなさん上記3つのポイントまたは「ワザ」として持っていることが多いのですが、それ以外のモノを探してタイムロスをすることが多いのです。たとえば、データ、資料、名簿、ファイル、帳簿などがあてはまります。封筒、切手、伝票、用紙、袋、箱などのちょっとしたモノも対象です。
最後に、実際に作業するときには、「机上には1つのタスクだけ置く」ことです。
私はデスクの右から左方向へ作業をすすめるようにしています。これから作業するタスクを1つだけ取り出しクリアファイルから机上に取り出します。道具や資料はすべてそろっている状態で作業を始めます。割り込みがあった時は紙に書いて「INBOX」に入れ、淡々と作業を続けます。終了したら左へ流していきますが、作業は雑音が入らないように1つの作業だけに集中します。余計なモノやタスクは机上に置きません。